教授挨拶
ごあいさつ
令和4年(2022年)度は、間口太公先生、池 頴紀先生の2名の専攻医をお迎えしスタートしました。リハビリテーション部には、理学療法士の花田優香さん、平野瑛士さん、作業療法士の稲垣杏太さんが加わり、さらに診療の厚みが増してきました。
2021年10月から高度脳卒中センターの病床運用が始まりましたが、1名の専任理学療法士をおき、毎朝のカンファレンスに始まり、早期介入、摂食機能療法の導入など効果的に運営されています。また昨年度から、作業療法部門では高次脳機能障害を有する患者さんを対象に自動車運転再開のための支援を開始しました。従来の神経心理学検査とドライビングシミュレーター(HONDA社製セーフティナビ)に加えて、出雲市内の自動車教習所と提携し、実際に車を運転しての運転能力評価を開始しました。今後も少しずつ診療の幅を広げる努力を続けて参ります。
2021年に島根県が行った勤務医師実態調査によりますと、リハビリテーション科医師の充足率は70.9%でした。2019年の調査では70.7%でしたので、まだ我々の貢献度が不足していることを意味しております。必要数(各病院の希望人数に基づく数字ですが)の32.8人に対して現員数(常勤換算後)は23.1人で依然として約10名不足しています。さらに全県において高齢医師に依存している現状がありますので、若い専門医の育成が喫緊の課題です。
2月には鬼形医学部長の肝煎りで毎年開催されている指導医講習会を聴講しました。講師はグロービス経営大学院の田久保義彦先生で、流れるような語り口でリーダーシップについてお話されました。講演の中で「チームはなぜ必要か」との問いかけがありました。「一人では何もできないから」が求められた回答であったようですが、これまで常に小さい部署の小さなセクションに身を置いてきた自分にとって骨身にしみるテーマであります。我々の組織も徐々に大きくなってきていますが、同時に多様性に富んだ組織にもなってきたと思います。新型コロナ感染症をはじめ、毎日は予期せぬ出来事の連続であります。これらに対処していくためには組織の多様性が重要であります。スタッフの多様な能力・個性に支えられて今年度も活動して参りたいと思います。引き続き宜しくご指導・ご鞭撻いただきますようお願い申し上げます。
リハビリテーション医学講座 教授 馬庭壯吉
専門・所属学会等
専門医・指導医・認定等
リハビリテーション科専門医・指導医
整形外科専門医
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士
日本整形外科学会スポーツ認定医
所属学会
日本リハビリテーション医学会
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
日本整形外科学会
日本股関節学会
役員等
日本リハビリテーション医学会 代議員
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 評議員
日本急性期リハビリテーション医学会 理事
日本股関節学会 評議員
日本股関節外科学会 変形性股関節症ガイドライン作成委員