教授挨拶
ごあいさつ
コロナ禍が落ち着きましたので、以前と同様に歓迎会や送別会ができるようになりました。普通の日常を送ることができる喜びを感じています。リハビリテーション科に来られる入院・外来患者さんの数も順調に増加しております。2023年度から開始しました療法士レジデント制度は2年目を迎え、今年はPT1名、OT、1名、ST1名が加わり、診療が一段と活性化されることと思います。
2024年元旦には能登半島地震が発生し甚大な被害をもたらしました。日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)本部からの要請を受け、島根JRAT(当科が本部を担当)からは2月に2チームを派遣し避難所での支援活動を行いました。今回、島根県災害医療機関連絡会議の構成団体に島根JRATを加えていただけましたので、これを機に島根県が被災した際の支援体制・受援体制の構築を進めていきたいと思います。
本院に2023年度に設置されたスポーツメディカルセンター、2024年度に設置される人工関節センターの活動に協力して参ります。ナビゲーションシステムやロボティック手術支援システムの導入により、低侵襲で正確な人工関節手術が可能となりました。術後リハビリテーションを充実させ、在院日数の短縮に取り組んでおります。
摂食嚥下リハビリテーションの分野では、嚥下用パスリーダーⓇ(末梢神経磁気刺激療法)を導入しました。電気刺激療法や運動療法より大きな嚥下筋群の収縮が得られるため、その治療効果に期待しています。
今年度はリハビリテーション科専門医試験を受験する専攻医が5名あり、新専門医の誕生を心待ちにしています。2023年の島根県勤務医師実態調査によれば、リハビリテーション科医の必要数は33.4人(前年より2.1人増加)に対して、現員数(常勤換算後)27.2人(前年より3.5人増加)となっており、依然として6.2人が不足しています(充足率81.4%、前年より5.7%増加)。また2023年の勤務医師数は31人で、うち65歳以上が6人(19.5%)であり、5 -10年後の状況を見据えてさらなるリハビリテーション科医の養成が必要です。
今年度も宜しくご指導賜りますようお願い申し上げます。
リハビリテーション医学講座 教授 馬庭壯吉
専門・所属学会等
専門医・指導医・認定等
リハビリテーション科専門医・指導医
整形外科専門医
日本整形外科学会スポーツ認定医
所属学会
日本リハビリテーション医学会
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
日本整形外科学会
日本股関節学会
役員等
日本リハビリテーション医学会 代議員
日本急性期リハビリテーション医学会 理事
日本股関節学会 評議員