リハビリテーション医学の特徴
リハビリテーションは、様々な病気や怪我を経て残った障害の回復を目指し、障害が残ればそれを補う環境を構築することでふたたび生活を再建していくことを目指す医療です。
整形外科疾患の治療手段の一つとしてとらえられることが多いですが、本来対象とする領域は多岐にわたります。
多くの診療科が“疾病”の治療に主眼に置いていることに対して、リハビリテーション科では日常生活を行う上での“障害”の治療を主目的としています。
リハビリテーション医学では、科学的な根拠に基づき、より効果の高い医療の提供を目指しています。その対象は、生後間もない乳児から100歳を越える高齢者まで幅広く、特に急性期・特定機能病院である本院では、重症例や手術後早期の患者さんにも積極的に対応しています。
近年、発展著しい再生医療においても、細胞移植や組織再生のみでは十分な機能が獲得できないため、リハビリテーションとの組み合わせが大切であると言われており、先端医療の分野でも活躍が期待されています。
リハビリテーション部門のミッションについて
リハビリテーション部門のミッション(理念)は「未来をカタチ」としています。大学病院に入院してくる患者さんは、病気や怪我によって「当たり前に思い描いていた、明日からの人生の物語」が突然に途絶えてしまった方ばかりです。
私たちリハビリテーションの専門家は、このような方々の人生の物語を再建する専門家として、患者さん個々の目標に応じてありとあらゆる専門的アプローチを展開します。
そのため、本院のリハビリテーション部門では「機能回復」「代替手段の獲得」「患者・家族教育」「社会支援」などの単一な目標に偏ることなく、患者さんが必要としている事について真摯に向き合い、支援する事に職員一同全力を尽くします。 病気や障害には様々な種類、重症度があり本院入院中だけではリハビリテーションが完了できないことは少なくありません。
しかし、自分の人生の帰路に不安と共に立つ患者さん・ご家族が「これならやっていけるかも知れない」と少しでも前を向いて歩みを進める事ができるよう、私たちは「未来をカタチに」する事をミッションとして日々の診療に取り組みます。
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